製作に使用する【道具】
一般の方にはあまり知られていない、レザークラフトの職人が
製作に使用している道具を少しご紹介していきます。
これからレザークラフトを始めようとお考えの方や、ご興味のある方は
参考になさってください。
【革包丁】
主に革の裁断に使用します。
片側だけが研がれており、刃の角度に合わせ少し斜めに傾けた状態で
断面が真っ直ぐになるよう革を裁断していきます。
一般的な包丁と同様に、徐々に切れ味が悪くなってくるので、砥石で研いで使います。
研ぎ方にも技術が必要で、コンマ何ミリ間違えるだけでも
切れないものになってしまいます。
初心者の方は良く切れるカッター等でも革を切る事は出来ますが
革包丁を使うには慣れとコツが必要で、刃を入れる角度や力の加減が
ポイントになってきます。
【へり落とし】
裁断した革の角を落とし、毛羽立ちを抑えコバを磨いた際に断面が丸くなり
手触りや仕上がりを良くします。
こちらも革包丁と同様、先端が刃になっていますので切れ味が落ちると
特殊なヤスリを使い研いで使用します。
こちらも研ぎ方にコツが必要となります。
ページトップの写真でもお分かりのように、元は丸い肢の部分を
二箇所平らに削っているのは、作業台の上で転がってしまうのを防止する為
自身で行っています。
【毛引き】
「毛引き」はそもそも大工さんが使う道具なのですが、少し改良を加え
ベルトやリストバンド等の幅の均一な革を真っ直ぐ切る際に使用します。
留め具を外すことで幅の調整をする事が出来ます。
これをレザークラフトに使用するのは完全なオリジナルなので、他には
いらっしゃらないのではないでしょうか。
【革漉き機】
革の厚みを調整するための機械です。
一般的にあまり知られていませんが、例えば一つの財布を作るにしてもパーツごとに
それぞれ厚さを変えています。全て同じ厚さで作ってしまうとゴテゴテとした
物になってしまいます。重ねて縫う部分や、湾曲する部分に合わせ漉き機で厚みを
数ミリという単位で微妙に調整しています。
【ミシン】
革を縫う工程で主に使用する革専用のミシンです。
レザークラフトに使用されるミシンは用途によって様々ですが
当店で使用しているのは「腕ミシン 上下送り」と呼ばれる構造のミシンで
カバン等の筒状の部分を縫ったり比較的薄めの革を縫うのに適したタイプです。
縫う革の厚さや柔らかさによって上下の糸の微妙な調整が必要で
縫い目の仕上がりを大きく左右します。
【コンチョ】
当店のシザーケースや財布、バッグ等で使用しているコンチョは、実際の世界各国の
硬貨を加工して制作しています。
様々なお洒落なデザインがあり、良さそうな物がある時に一つ一つ加工して
制作いたします。
ご希望があればお好きなデザインの物をお選び頂けます。
〜今後も随時追加予定〜